「子ども主体の保育」を実現する保育記録の手法として、近年日本でも注目を集めています。
言葉は聞いたことがあるけれど、どのようなものなのか、実はよくわかっていない・・・という先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
「ドキュメンテーションとは?」を、保育実践研究の第一人者 大豆生田先生に教えてもらいました!
玉川大学教育学部教授
大豆生田 啓友先生
日本保育学会副会長、こども環境学会理事、 日本乳幼児教育学会理事、厚生労働省「保育の質の確保・向上に関する検討会」委員(座長代理)
ドキュメンテーションとは、写真等を用いた保育記録のことです。この記録は、子どもとの対話、親との対話、保育者同士の対話を促すための保育の質を高めるツールです。
このような写真付きの記録はポートフォリオやラーニングストーリーなどと呼ばれることもありますが、ここではイタリアのレッジョ・エミリアから広がったドキュメンテーションという言葉を用いることにします。
日本では保育指針等の改定により、多くの園でますます「子ども主体の質の高い保育」を重視するようになっていますが、それを実現するエピソード記録の一つとして、ドキュメンテーションは注目されているのです。
ドキュメンテーションでは、子どもが遊び・活動する様子、人・自然・モノとの関わりや学び・育ちの内容などを、写真とコメントで記録していきます。文章だけでなく写真があることで、その場にいなかった先生や保護者にまで、その時の状況がよく伝わります。保育者・保護者・子ども、 それぞれに対話を生み出し、子どもの世界を広げて学びを豊かにすることができると言われています。
2019年5月に公表された「保育の自己評価ガイドライン※」で重視されている「保育の振り返り」を 行うためにも有効なツールと考えられます。
※保育の自己評価ガイドライン ハンドブックはこちらから
そんな素晴らしいドキュメンテーションのメリットや書き方、活用法などを知って、あなたの園でもドキュメンテーションを取り入れてみませんか?