所在地:東京都目黒区
分類:認可保育所
対象年齢:0歳児~就学前
定員:64人
都内を中心に20か所以上の保育所を運営する、株式会社アソシエ・インターナショナルの保育園です。『子ども主体の保育』を意識し、ひとりひとりの個性を大切にしながらきめ細やかな保育を実施しています。また、園児さんの個性だけでなく、先生それぞれの雰囲気や個性も大切にしています。
株式会社アソシエ・インターナショナルでは、ほとんどの園で2020年4月から「コドモンの保育ドキュメンテーション」を導入しています。どのように園内に浸透させていったのか、園長の小山先生に教えていただきました。
また、アソシエグループ全園での導入を担当された、本社の運営事業部の池野さんにも、どのように導入を決めたのか、お話を伺いました!
(運営事業部:池野さん)アソシエ・インターナショナルの運営事業部としても、「保育の質の向上」に取り組んでいきたいと思っていました。その手段として、ドキュメンテーションに関心をもっていました。
また、運営事業部として、今までの保育で、保護者会くらいしか保護者と保育のことを共有する機会がないという点を課題に感じていたので、
ドキュメンテーションをやってみたら保護者にも園の様子が伝わっていいのでは、と思うこともありました。
しかし、ドキュメンテーションを手作りするとなると、現場の業務負荷を上げてしまい、残業に繋がってしまうのでは・・・という懸念があり、ドキュメンテーションを保育に取り入れることができずにいました。
運営事業部としては、保育の質も、保育者のワークライフバランスも重視したく、悩みどころでした。そんな中でコドモンからの案内で、ICTでドキュメンテーションができることを知り、すぐにやってみようと思いました。
ICTのシステムを使えば、記録するのも簡単にできそうで、毎日続けることができると思ったのです。
(池野さん)運営事業部で導入を決めたこと。これまでの「計画の立てて保育を行う」方法から、「子どもの様子から計画を立てる」方法に変わるので、運用に慣れるまでは不安や疑問が生まれるかもしれない・・・と思いました。
しかし、厚生労働省の「保育所等における保育の質の確保・向上に関する検討会議」を傍聴して、これからの保育のあり方を考えたときにやはり「保育の振り返り」・「保護者との共有」という点は重視していくべきことだと強く思い、ここでやらなければ、という決意をしました。
園長会でコドモンの保育ドキュメンテーションの導入について説明をし、「各園で質問があれば、気軽に私に質問してください」という体制をとることで、疑問点などを解消しやすいようにしました。もちろん私にわからないことはコドモンさんにサポートしてもらいますが、窓口に私が立ったことで気軽に質問しやすくなったかなと思います。
(園長:小山先生)ちょうど導入した時期が新型コロナウイルスで自粛などをしていた時期だったので、みんなで集まって研修をしたり、意見を出し合うことができない時期でした。そこで、作りながら納得を得ていこう、という方針にしていました。
幸い、園内で特にドキュメンテーションに反対という意見はありませんでした。今までも子どもの主体性を大切に保育をしてきたので、方向性が同じだったからだと思います。
園内で保育ドキュメンテーションを取り入れいるときに意識をしたことは、先生それぞれが持っている個性や雰囲気をできるだけ生かす、ということです。楽しくドキュメンテーションを作ってほしいという思いがありました。だから、ドキュメンテーションに書くコメントは「こういうふうに書いたら?」という指摘ではなく、いいところを見つけていくようにしています。ドキュメンテーションを書くのがとてもうまい先生がいて、それを褒めたら、他の先生たちのドキュメンテーションもぐっとよくなりました。具体的な見本のようになって、イメージが湧いたのだと思います!
また、保護者への配信をいきなり始めるのではなく、2週間ほど、ドキュメンテーションを作ってみて園内だけで見せあう練習期間を設けました。いきなり保護者にも配信、となるとやはり緊張しますが、この練習期間で大体疑問に思うことは潰せたかなと思います。
(小山先生)うちの園では幼児クラスでドキュメンテーションを活用していますが、コドモンの「保育ドキュメンテーション」で作った「日々の記録」だけで、週日案も、日誌も、連絡帳も作れてしまいます。
今は、子ども達の日々の活動を記録し、子どもの姿に基づいて「次の日のねらいや配慮」を書いています。すると、日々の「次の日のねらいや配慮」が集まって、金曜日に週日案が完成するのです。このやり方は、今までやったことがなかったため、最初は先生も戸惑うかな?と思いましたが、意外にも早く慣れていきました。今までは、前週の終わりに週案を作っていましたが、次の日のねらいを子どもの姿に合わせて変えていけるようになったことで、今まで以上に子どもがイキイキと活動するようになり、いいなと感じています。
(小山先生)園長としてよかったな、と思うのは、保育者が活動やねらいを言語化できるようになってきたこと。なぜその活動をしたのか?どんな成長があったのか?というのは、なんとなく経験としてわかっていても言語化するのは難しいし、苦手な保育者もいるかなと思っていますが、そこがうまくできるようになってきました。
「保育者が言語化できる」ということは、「保護者にも伝わる」ということです。
ドキュメンテーションをCoDMONの連絡帳アプリで配信しているのですが、保護者のかたからも、「子どもの成長がわかってよかった」という反応をいただいています。
計画に沿った保育をするのではなく、子どもの興味から保育内容を考えることで、子どもたちの活動が広がったことも、よかった事例の一つです。
3~5歳児は同じフロアで保育をしているのですが、どうやら年少や年中の子どもたちがお兄さんクラスの遊びに関心をもっているようだ、ということで、保育者から「縦割りで活動をして、他のクラスの遊びにも触れられるようにしてみたい」という意見が出ました。そんなきっかけでトライしてみた縦割り保育では、年長さんがカルタを読んで、年少・年中さんが札をとったり、ルールがわからないときには年長さんが下の子に丁寧に教えているような子ども同士の関わり・成長が見えてきました。
このように、ドキュメンテーションを始めてみたことで、保育者や子どもなど、園内の様々な人にいい影響が見られるようになったなと実感しています。
運営事業部のかたも厚生労働省の検討会を傍聴されるなど、グループ全体で保育の質を上げようとされているアソシエさん。保育の質を上げながらも、同時に業務負荷が増えないようにするために、ICTで保育ドキュメンテーションを作るのだ、という強い思いで、一気に導入を進めていった点が特徴的だと思います。
園長先生も、導入するときには「不安そうに説明するのではなく、こちらも自信をもって保育者に伝えた」といったお話をされていました。また、新型コロナウイルスの流行時期でもあり、園内の職員が揃った状態で説明をする機会が持てなかったということで、「まずは初めてみて、やりながら納得を得ていこうと思った」とおっしゃっていました。
強い推進力で進める一方で、疑問点を聞きやすいような体制を整えたり、いいところを認め合っていくような雰囲気づくりなど、きめ細やかで温かなサポートも意識されていたということです。そのサポートが、実際に運用が浸透していく推進力の後押しになったのだと感じました。
操作や運用にご不明点がある場合は、コドモンに直接お問い合わせいただくこともできますよ。疑問解消のお手伝いを行っていますので、ぜひお気軽に活用してみてはいかがでしょうか。