2017年3月に保育所保育指針,幼稚園教育要領,幼保連携型認定こども園教育・保育要領が同時改定され、2018年から本格実施となりました。それから5年が経ち、それぞれの園で「子ども主体」の取り組みが進んでいます。
今回、(株)ベネッセコーポレーションでは、その現状を捉えるために、日本全国の保育園・幼稚園・こども園と、0歳以上の未就園児を持つ保護者向けの調査を実施いたしました。調査に際しては、全国からランダムに抽出した園に加え、弊社メールマガジン登録園、ICTシステムの「コドモン」を利用している園、合計約2万園に、郵送・メール・FAXにて協力依頼を行いました。(※1)
また、本調査においては、園における保育の実態をより全体的に捉えることができるように、玉川大学の大豆生田啓友先生・岩田恵子先生に調査設計から分析まで、全体を通してご意見をいただきながら進めてまいりました。
今回の園調査では、子どもと保育者の雰囲気といった園の様子や、記録や子どもとのかかわり方などの保育活動の実態について、行動ベースでの質問を中心に回答をいただき、「子ども主体」に関する園の捉え方・取り組みの状況を分類するために、クラスター分析を行いました。また、この分析経過で見えた「特徴的な因子」から、「子ども主体」を実現するためは、「園の教育方針」に加えて、「計画の柔軟性」、「記録」、「保育者の様子」が重要であることが明らかになりました。
この調査結果報告書では、主に園調査の分析結果から見えてきたことを中心に、各園における「子ども主体」の状況をご報告させていただきます。(※2)
(※1)株式会社コドモンは、弊社と共同事業を行うパートナーです。今回の調査にも、利用園への調査協力依頼という形でご協力をいただきました。
(※2)より詳しい調査結果が知りたいという園、企業、自治体の担当者の方に向けては、調査結果詳細をお伝えするセミナーを開催する予定です。